デッドポイントとセカンドウィンドを理解しよう

長距離走選手なら知っておくべき2つの要素

デッドポイントとセカンドウィンドを理解しよう

ランニングは全てのスポーツのなかで、最もとっつきやすいスポーツであるといえます。

 

どんなに運動が苦手な人でも「走る」という単純な動作だけで出来るので、お金もかかりませんし道具も必要としません。

 

特別な技術を学ばなくても始められるというのが、ランニングの魅力でもあるといえるでしょう。

 

しかし、一見シンプルに見えるランニングの世界にも「知っておくべきポイント」がいくつも存在します。

 

そこで今回は、長距離を走るランナーなら絶対に知っておくべき

  • 「デッドポイント」
  • 「セカンドウィンド」

の2つを解説したいと思います。

 

この2つの要素を知っているかどうかで、長距離の走りやすさがグンと変わりますよ!

 

デッドポイントとは

まずは「デッドポイント」についてお話していきましょう。

 

  • デッドポイントとは、ランニングを行う上で一時的な酸素不足に陥っている状態

のことです。

 

また、「デッドゾーン」と呼ばれることもあります。

 

長距離を走るとき、「走り始めが一番キツイ」という感覚を覚えたことはありませんか?

 

中盤〜終盤にかけては大して息苦しくも感じないのに、なぜか体力が有り余っているはずの序盤が一番体が重い…という状態です。

 

この

  • 「序盤の息苦しい時間帯」

のことをデッドポイントといいます。

 

そもそも人間の体は、状況に応じて呼吸器や循環器の調子を整えています。

 

日常生活では緩やかなペースで呼吸していても、激しい運動を行えば、自動的に運動量に対応した呼吸ペースに調整しているのです。

 

しかし、体はランニングの運動強度に、一瞬で順応できるわけではありません。

 

呼吸器や循環器がランニングに慣れるまでには、走り初めてから最低でも数分間はかかってしまいます。

 

つまり、走り始めで呼吸器や循環器が運動についていけず、体内の酸素が不足してしまう状態がデッドポイントの正体なのです。

 

ちなみにデッドポイントに入るまでのタイミングにも個人差があります。

 

走り始めてすぐにデッドポイントに入るという方もいれば、3〜4q走ってからデッドポイントに入るという方もいます。

 

この差は生まれ持った要素というよりも、普段どれくらい走り込んでいるかという経験に左右されがちです。

 

 

 

セカンドウィンドとは

デッドポイントを乗り越えた後に現れるのが「セカンドウィンド」という時間です。

 

  • セカンドウィンドとは、デッドポイントを抜けた途端に体が軽くなる現象

のことを指します。

 

デッドポイントが「体がランニングに慣れていない状態」だとするなら、セカンドウィンドは

  • 「体がランニングに慣れた状態」

です。

 

走っているうちに体内の呼吸器や循環器がランニングに順応し、運動を続けたままでも上手く酸素を取り込める状態になっています。

 

長距離走の選手は、走行距離のほとんどをこのセカンドウィンドの状態で走っています。

 

一度デッドポイントを乗り越えた状態なので、走り始めほどキツイ思いをすることもありません。

 

セカンドウィンドに入っていれば、酸欠になったり体力が急激に消耗する可能性も低くなっていくでしょう。

 

プロのランナーになると、セカンドウィンドを長時間維持して走れるので、体力が衰えません。

 

セカンドウィンドを上手く使いこなせば、走りながら大量の酸素を取り込むことができるので、いわば「体力を回復させながら走る」ということも可能なのです。

 

フルマラソンやウルトラマラソンに出場するプロのランナーが、最後までスピードを出し続けていられるのは、セカンドウィンドを使いこなしている証拠だといえるでしょう。

 

デッドポイント中は絶対にスピードを落とさない!

デッドポイントとセカンドウィンドの関係性を知っていれば、長距離を走る上で非常に有利です。

 

「運動神経が悪いわけではないのに、どうしても長距離走が苦手」という方がいますが、こういった方は単にデッドポイントを理解していないだけかもしれません。

 

デッドポイントが発生したときは、基本的にスピードを落としてはいけません。

 

もしもそこでスピードを落としたり、立ち止まってしまった場合は、いくら待ってもセカンドウィンドが訪れないからです。

 

走り初めてしばらくしたら、急激に息苦しくなるタイミングがあります。

 

これはデッドポイントが発生し、体をセカンドウィンドに移行させるための準備段階だと思ってください。

 

デッドポイントが発生してもあきらめずに走っていると、この酸欠状態を解消するために、体はセカンドウィンドの準備を始めます。

 

そこでスピードを落としてしまうと、運動強度が下がるため、セカンドウィンドに移行できなくなります。

 

つまり、ひたすら「デッドポイント状態のまま」走り続けなければいけないということになるのです。

 


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