今さら聞けない!ハンマー投げ空ターンのやり方を徹底解説!

【空ターンはハンマー投げの上達に必須!】

今さら聞けない!ハンマー投げ空ターンのやり方を徹底解説!

ハンマー投げをやっている方なら、「空ターン」は絶対に知っていると思います。

 

空ターンは初心者から始める基礎中の基礎ですが、中級者・上級者になったとしても軽く見てはいけない練習法です。

 

フォームが崩れてしまったとき、思うように飛距離が伸びなくなってしまったときなどは、空ターンを行って正しい投げ方を思い出すようにしましょう。

 

しかし、ある程度ハンマー投げ歴が長くなってしまうと「今さら空ターンのやり方なんて人に聞けない…」なんて思ってしまうかもしれません。

 

初心者のうちに、しっかりマスターしていれば忘れるものではありませんが、ちゃんと出来ていないのに分かったフリをしてやり過ごしてしまった方もいるのでは?

 

ハンマー投げで記録を伸ばしたいなら、空ターンのマスターは必須です。

 

そこで今回は、まだハンマー投げを始めて間もない初心者から、今さら空ターンのやり方を人に聞けない中級者の方に向けて「空ターンの正しいやり方」を書き起こしていこうと思います。

 

自分の空ターンのやり方に不安を感じている方は、今一度正しいやり方を学び直しておきましょう。

 

 

【正しい空ターンの手順】

 

基本姿勢

 

背筋を伸ばしてまっすぐ立ち、両足は肩幅くらいに広げておきましょう。

 

足がハの字にならないよう、つま先とヒザが真正面に向いているかどうかチェックしておいてください。

 

足の向きが合っていることを確認したら、少しヒザを曲げて腰を落とします。

 

両手はハンマーを持つように組んで真正面に伸ばします。

 

ヒジは曲げず、自分の腕で綺麗な三角形を描くイメージで行うとよいでしょう。

 

ここまでの姿勢ができたら、「身体が倒れていないかどうか」を確認しておいてください。

 

猫背になっていたり、のけぞっていたりすると軸がブレるので、背筋は必ずピンと伸ばします。

 

 

空ターンの手順(右利きの場合)

 

  1. 正面から左回転で後ろを向く
  2. 右足を上げて片足立ちになる
  3. 身体を回転させながら右足を下ろす
  4. 左回転で正面の位置に戻る

 

※左利きの場合は左右が逆になります。

 

 

【空ターンのステップ@〜Cまでの動作の解説】

 

@正面から左回転で後ろを向く

 

この動作は、全身を使って後方を向くことで軸を安定させつつ、ハンマーを大きく送り出すことを目的としています。

 

体重は左足にかけることで、ハンマーの遠心力に負けないバランスを維持することができます。

 

左足に体重を乗せようとするあまり、左足に力を込めてしまう方がいますがそれは間違いです。

 

右足で地面を蹴ることで左足に体重が乗るので、右足を上手く使えば重心移動がスムーズにいきます。

 

また、左足の回転は「かかと」と「つま先」の使い分けを意識することも大切です。

 

周り始めは左足の「かかと」で回りますが、後方に身体が向いた瞬間に体重を「つま先」へとシフトさせます。

 

最初はこの感覚が掴みにくいかもしれませんが、何度も練習して自然とこなせるようになっておいてください。

 

この部分が上手くいかないときは、
「左足に体重を乗せること」
「ハンマーの軌道を正すこと」
を意識してください。

 

しっかり左足が軸となり、ハンマーを持つ腕の軌道が乗れば、コマのようにクルッと美しく回ることができるはずです。

 

 

 

 

A右足を上げて片足立ちになる

 

右足を上げて片足立ちになる動作は、次の動作に向けた準備段階のようなものです。

 

ハンマーを遠くに飛ばすためには右足で力強い接地を行う必要がありますが、@の体制のままではうまく右足に力を込めることができません。

 

そのため、右足を上げて勢いをつけることで、次のステップへの準備を行っておく必要があるのです。

 

このステップは、動作だけで言えば「右足を上げるだけ」なので至ってシンプルです。

 

しかしフォームに関して気を付けるべきポイントがいくつかあるので注意してください。

 

まず、最も大切なのは「ヒザの高さ」です。

 

ヒザの位置が低すぎると接地の瞬間に小さなパワーしか生まれないので、横から見ると直角に近いくらいの高さまでヒザを上げましょう。

 

接地は地面に対して真っすぐに踏み込むので、つま先も地面に対して平行に曲げておきましょう。

 

つま先が下を向いていると接地の力が分散してしまうので、「空き缶をタテに踏み潰すイメージ」で足の角度を調整しておいてください。

 

 

B身体を回転させながら右足を下ろす

 

身体を回転させながら右足を下ろす動作は、両足を地面につけて踏ん張りの効く状態をとることが目的です。

 

この状態だと両足がしっかりと地面に接地しているので、遠心力に引っ張られずにハンマーを加速させることができます。

 

ハンマーを加速させるためには、上半身と下半身のひねりを利用した「力のタメ」が必要です。

 

ひとつ前のステップで力強く接地した右足が、正しい位置に置かれていなければ、身体をうまくひねることができません。

 

ハンマーの位置を投擲方向に残したまま、右足だけを正しい位置に接地させれば、自然と上半身と下半身の間にひねりが生まれるのです。

 

このとき、接地した状態の足は肩幅くらいに開いておくのがポイントです。

 

それよりも広かったり狭かったりすると、踏ん張りが効かなくなるので、加速できないどころか転倒してしまう恐れもあります。

 

 

C左回転で正面の位置に戻る

 

ここまでできたらいよいよ、左回転で正面の位置に戻る動作に移りましょう。

 

今までのステップは全てここで「ハンマーに加速をつける」ための布石のようなもので、ここで失敗すると全てが台無しになってしまいます。

 

ご存知の通り、ハンマーの円軌道は横から見るとナナメに傾いています。

 

ハンマーはナナメ上方に飛ばす必要があるため、ハンマーが最も高くなる位置は投擲方向になるわけですね。

 

専門的には、空ターンのスタート地点を「ローポイント」、投擲方向の高さにあるハンマーの位置を「ハイポイント」と言います。

 

ハンマーをスムーズに加速させるためには、ハイポイントからローポイントに向かって落ちるハンマーの位置エネルギーを利用する必要があります。

 

ローポイントに向かって落下してきた位置エネルギーに身体のひねりを加え、ハイポイントに向けて跳ね返すイメージですね。

 

この動作を何度も繰り返すことでハンマーの速度が上がり、射出された瞬間に投擲のエネルギーとして変換されるわけです。

 

 

ハンマー投げ空ターン動画

 

 

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