ハンマー投げの記録を伸ばす要となる遠心力を最大限利用するには?

【ハンマー投げ初心者は「手投げ」から脱しよう!】

手投げのクセを治すためにはどうすればいい?

ハンマー投げを始めたばかりの選手は、しばしば「手投げ」に悩まされます。

 

手投げとはその名の通り、ハンマーを腕力だけで投げてしまう悪癖です。

 

ハンマー投げは体を回転させ、生み出した遠心力で投擲する競技です。

 

しかし初心者は遠心力の乗せ方をイマイチ理解しておらず、手の力だけで飛ばそうとしてしまうのです。

 

ハンマーは4〜7.2kgもある鉄の塊ですから、そんな投げ方ではほとんど飛距離を出すことはできません。

 

なんとかフォームを修得しても、ほとんど記録が伸びないのなら、手投げのクセが抜けきっていない可能性があります。

 

手投げから脱することが、ハンマー投げ初心者からの卒業に繋がるといっても過言ではないのです。

 

 

【ハンマーは遠心力で飛ばそう】

 

まずは意識的な部分ですが、

  • ハンマーは「手で投げる」のではなく「遠心力で飛ばす」イメージ

で行ってください。

 

手で投げようとしている間はどれだけ回転しても無意味で、その回転によって生まれた遠心力で「飛ばす」ことができるようにならなければなりません。

 

基本的な投擲フォームができるようになったら、遠心力がどこにかかっているのかを意識してみましょう。

 

遠心力は常にハンマーの先端から外側に向かっているので、その方向が投擲方向を向いたタイミングで手放すのが正解です。

 

手投げのクセがついている人は、焦って顔だけを投擲方向に向け、手で引っ張るようにしてハンマーを投げていることがあります。

 

それではせっかくの回転を殺してしまうので、しっかりと回転に合わせて重心を移動させ、遠心力が最大に達したところで手を離してハンマーを飛ばしましょう。

 

 

【手投げを治すにはフォームの見直しが大切】

 

大抵の選手は、単純に「フォームの見直し」をするだけで手投げを治せます。

 

手投げは本来のフォームとはかけ離れた動きで行われるため、正しいフォームを体に覚えこませることで矯正できるのです。

 

基礎中の基礎ですが、やはり「空ターン」が効果的ですね。

 

 

しっかりと空ターンでフォームチェックを行い、それがOKなら1回転ターンでフォームを固定します。

 

ターン数を少なくすれば力の流れがわかりやすくなりますので、手投げの負荷が浮き彫りになります。

 

フォームチェックしながら1回転ターンを繰り返していくうちに「軽く投げられるようになった」と感じたら、正しく遠心力を使えている証拠です。

 

より自然に投げられるタイミングや角度を研究しながら、頃合を見てターン数を調整していきましょう。

 

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